近年、糖質を限りなく制限した食事法「ケトジェニックダイエット」が密かなブームになっている。
多くの芸能人も取り組んでいるため、あなたも聞いたことがあるだろう。
有名なところでは、ミュージシャンの「GACT(ガクト)」だ。
彼は、20年以上「米」を食べていないそうだ。
ダウンタウンの浜田氏が司会を務める某テレビ番組で、GACT本人が野菜と肉類、MCTオイルなどの脂質をメインに食べていると語っていた。
そう、つまり「ケトジェニックダイエット」とは、「糖質を極限まで減らして脂肪をエネルギーとして使う体にシフトさせる食事法」のことなのだ。
つまり、ご飯やパン、麺類などの日本人の主食に当たるものは必要最低限しか食べない。
その代わり、肉類や魚、低糖質の野菜、脂質などを多く食べるのだ。
なので、肉が好きな人にはうってつけのダイエット法といえる。
そこでここでは、短期間で激やせできる「ケトジェニックダイエット」について解説していくぞ!
ケトジェニックダイエットは危険なのか?
ケトジェニックダイエットにおいて、いつも問題視されるのは以下のようなものだ。
- 「糖を摂らないと、脳に障害が出るのでは?」
- 「脳は糖質しかエネルギーにできないって聞いたけど?」
このような話は一般的だが、実は人間の脳(というかすべての動物の脳)はブドウ糖以外をエネルギーとして利用できる。
実は、人間の脳はブドウ糖だけではなく脂質から作られる「ケトン体」をエネルギーとして利用することができるのだ。
つまり、よほど極端に糖質制限しなければ(例えば1週間まったく糖質を摂らないとか)肉や脂質をメインに食べていても大きな病気などにはならない。
ただ、面白いことに医師や栄養士であっても皆が同じ見解を示している訳でもないのだ。
つまり、はっきりしたことは「わかってない」のだ。
逆に、ケトジェニックが危険と言っている医者や栄養士などは、100年以上前に語られた栄養学を現在でも「栄養学の常識」と捉えているため、融通が利かない。
実は、人間の体に存在する細胞の中で、ブドウ糖がなければ死んでしまう細胞はたった2つだけだ。
それは
- 赤血球
- がん細胞
この2つだけだ。
赤血球とがん細胞は、ブドウ糖がなければ活動できないのだ。
成人男性の赤血球に必要なブドウ糖の必要量はわずか20g ほど。
つまり、人間が生きていくうえで最低限必要な糖質は実は非常に少なくていいのだ。
逆に、脂質やたんぱく質がないと、ほとんどすべての細胞組織は機能しなくなってしまう。
つまり、糖質を制限してタンパク質や脂質、野菜を食べるケトジェニックダイエットは短期間であれば特に健康被害は出ないと言えるだろう。
※副腎疲労がある人、糖新生ができない人は糖質が枯渇するとエネルギー切れを起こしてしまうのでケトジェニックダイエットは難しい。
ケトジェニックダイエットとは?
改めて説明するが、「ケトジェニックダイエット」とは、糖質を極端に少なくして脂質をエネルギーとして使う体にシフトする食事法のことだ。
つまり、糖質を控えてその代わりに脂質やタンパク質の量を増やす。
そうすることで、脂質をエネルギーとして使える体にシフトしていくのだ。
これができると体脂肪もエネルギーとして利用されるため、非常に短期間でダイエットに成功できるというワケだ。
我々は通常、糖質をメインのエネルギー源として活用している。
しかし、ご飯やパン、麺類、スイーツ、ビールなど糖質の多いものを食べ過ぎると血糖値の急上昇を招き、その結果その時に余った糖質はインスリンの働きによって中性脂肪に変換、脂肪細胞に蓄積されてしまう。
これが、我々が太ってしまうほとんどの原因だ。
そして、一度溜まった体脂肪はなかなか減ってはくれない。
その理由は、体脂肪を燃やすには血液中の糖質、さらに肝臓や筋肉に蓄えられた糖質のエネルギーである『グリコーゲン』を使い切ってからでないと脂肪の燃焼までこぎつけることができないからだ。
ちなみに、この糖質のエネルギーを使い切った状態を「ケトーシス」と呼ぶ。
そう、
我々人間の体は、ケトーシスの状態になってはじめて、脂肪をエネルギーとして使うことができるようになるのだ。
そして、「ケトーシス」の状態になると、脂肪をエネルギーとして利用するために脂肪から「ケトン体」という物質が生成される。
「ケトン体」は、脂肪の合成や分解における中間代謝産物であるため、通常は血液中にはほとんど存在しない。
しかし、糖質制限などで糖質が利用できない時にだけ、糖質の代わりのエネルギー源として作られるのだ。
つまり、この「ケトン体」こそが、脂肪燃焼の鍵を握っているという訳だ!
脂肪を燃やすにはケトーシスの状態を維持することが重要!
何度も言うが我々は通常、糖質をエネルギーにしている。
しかし、脂肪を燃やすためには「ケトーシスの状態」にならなければいけない。
つまり、「血液中の糖質と肝臓と筋肉のグリコーゲンを使いきった状態」でないと脂肪をエネルギーとして利用することができない。
なので、ケトジェニックダイエットを成功させるためには糖質を「とことん」制限しなければいけないのだ。
ちなみに、ケトジェニックダイエットで推奨される1日の糖質量は50g~120g以下だ。
これをご飯で例えるなら、茶碗に半分~1杯ほどだ。
ちなみに上級者であれば、1日に10g以下に抑えることも可能だ。
しかし、糖質を使いきって「ケトーシス」の状態になっても、再度糖質を摂取してしまえばそこでリセット…。
「ケトーシス」ではなくなってしまう。
またイチからやり直しだ。
つまり、体脂肪を効率よくエネルギーに変えたいなら、「ケトーシス」の状態を長く保つことが重要なのだ。
ケトーシスの状態を長く保つ方法
たんぱく質と脂質をメインに食べる!
「ケトーシス」は、糖質を食べてしまうとリセットされてしまう。
そのため、ケトーシスの状態を長く維持しようと思ったら糖質を控えてに脂質やたんぱく質をメインに食べることが重要だ。
つまり、「肉」「魚」「卵」などのたんぱく質と「糖質が少なめの野菜」、そして「MCTオイル」「オリーブオイル」などの脂質をしっかりと食べることで「ケトーシス」の状態を維持することができるのだ。
私のように「ラーメン」「パスタ」「パン」などの糖質が大好きな人にとっては最初はつらいかも知れない。
しかし、断食のように「何も食べてはいけない」という訳ではないので、すぐに慣れるだろう。
私も2日で慣れてしまったぞ。
糖質は適量を夕食で摂るべし!
糖質を制限する「ケトジェニックダイエット」を紹介していてこんなことを言うのもなんだが…。
実は、人間は糖質も適度に摂らないといつかは死んでしまう。
なぜなら、人間の細胞の中で「赤血球」だけはブドウ糖がないと生きていけないからだ。
そのため、どれだけダイエットしたいとしても、必要最低限の糖質の摂取は必要不可欠だ。
しかし、せっかく「ケトーシス」の状態を作っても、糖質を摂ってしまうとまたやり直し…。
そこで、糖質を食べるオススメなタイミングを教えよう。
それは、夕食時に糖質を摂ることだ。
夜に食べると太るというイメージを持っている人も多いだろうが、「ケトジェニックダイエット」おいてはあまり関係ない。
夜に糖質を摂っても、そのあと睡眠中に糖質をエネルギーとして消費されてしまうからだ。
実は、人間の基礎代謝は寝ている間が一番活発なのだ!
なので、朝起きた時にはすでにケトーシスの状態になっている。
つまり、活動代謝が活発になる昼間の時間帯に「ケトーシス」の状態を維持できるため、非常に脂肪の燃焼効果が高まるという訳だ!
ちなみに私の朝食は
- 青汁に水溶性食物繊維のイヌリンを混ぜたもの
- 水とブラックのコーヒー
以上だ。
そして、昼食は
- ゆで卵3個
- 納豆1~2パック
- オリーブオイルで炒めたブロッコリー50g程度
以上だ。
もっと食べる量は多くてもいいのだが、早く痩せたかったのでかなり制限した感じだ。
つまり、昼間はとことん糖質をカットしている。
そうすることで、仕事中に体脂肪をエネルギーとして使うことができたのだ。
そして夕食はオートミールと具たくさんの味噌汁だ。
あと、毎晩ビールを350ml×3~4本飲んでいる(笑)
ビールは糖質が多いので、効率よく痩せたい人にはまったくオススメしない(笑)
しかしながら私の場合、それでもわずか2か月で7㎏以上のダイエットに成功した。
ケトジェニック恐るべし!
ケトジェニックダイエットのやり方
ここでは、「糖質」「脂質」「たんぱく質」などの上手な取り方、摂取量について解説していくぞ。
糖質はカロリー全体の10~20%以下にするべし!
「ケトジェニックダイエット」における糖質の摂取量は、1日に摂取する総カロリーの10~20%以下が望ましい。
仮に、1日2000kcal摂取しているとすると、200~400kcal以下、重さで言えば50~100g以下ということになる。
しかし、いきなり制限すると辛いだろうから、最初のうちはあまり考えなくていいぞ。
とりあえず、朝食と昼食の糖質を減らすようにすればいいだろう。
数日経って慣れてきたら徐々に糖質の量を減らしていけばいいだろう。
たんぱく質は多めに摂るべし!
通常、たんぱく質は体重の1%程度摂れば良いと言われている。
つまり、体重60㎏の人なら60gという訳だ。
しかし、ケトジェニックダイエットではその倍の量は必要だと言われている。
なので、できれば2~2.5%のたんぱく質を摂取して欲しい。
つまり、体重60㎏の人なら120~150g程度のたんぱく質を摂取するようにした方がいいだろう。
そうしないと筋肉が維持できなくなってしまうので、積極的にたんぱく質を食べるようにして欲しい。
野菜は糖質の少ないものがベスト!
野菜は、基本的に糖質が非常に少ないので、何を食べるかはあまり気にすることはない。
ただ、糖質の多い野菜も存在する。
イモ類などがそうだ。
イモ類などはデンプンが大量に含まれている。
デンプンは糖質なので、たくさん食べると結果的に糖質過多になってしまうため適量を食べるようにして欲しい。
逆にオススメの野菜は、糖質を含まないキノコ類、たんぱく質が豊富なブロッコリーなどだ。
食物繊維はしっかり摂るべし!
ケトジェニックダイエットを始めると、肉類が中心の食生活になりがちだ。
そのため、食物繊維が不足してしまうことが多い。
なので、しっかりと野菜を食べるようにして欲しい。
また、「イヌリン」や「難消化性デキストリン」などの水溶性食物繊維のサプリを利用しても良いだろう。
私も「イヌリン」を毎日飲んでいるぞ!
お陰で毎日絶好腸だ!
良質の脂質をしっかり摂るべし!
「ケトジェニックダイエット」は、脂質をエネルギーとして使うダイエット法だ。
そのため、普段の食事でも良質の脂質をしっかりと摂取する必要がある。
オススメの脂質は
- MCTオイル(中鎖脂肪酸)
- ココナッツオイル(中鎖脂肪酸)
- オリーブオイル(オメガ3脂肪酸)
などだ。
特に中鎖脂肪酸は必須の栄養素だ!
なぜなら、中鎖脂肪酸のMCTオイルを摂取することで体内のケトン体を増やすことができるからだ。
ケトン体が増えれば、効率的にケトーシスになれるので脂肪燃焼に最適と言っていいだろう。
そして、MCTオイルは透明で味もないためどんな料理にも混ぜることができる。
コーヒーやみそ汁、サラダなど、毎日の食事に追加するだけでいいのだ。
MCTオイルを日常的に使う習慣をつければ、それだけであなたの体は劇的に変化するだろう。
※MCTオイルは必ず食後、胃に食べ物が入ってから摂取すること!空腹で摂取すると強烈な胃痛や下痢に見舞われることになるので注意が必要!
参考書籍の紹介
「ケトジェニックダイエット」については色々な意見があり、専門家でも言うことがまちまちだ。
なので、色々な専門家や石などが書いた書籍を読んで知識を増やすことを強くオススメする。
私が参考にした書籍は以下の通りだ。
特に「宗田哲男先生」の書籍がわかりやすく、医師としての自身の指導経験や参考資料も豊富なので信憑性がある。
あなたも、書籍から正しい知識を手に入れて欲しい。
ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか (光文社新書)
「ケトン体」こそ人類史上、最強の薬である 病気にならない体へ変わる“正しい糖質制限”
ケトン体ダイエットレシピ (扶桑社ムック)
いちばんやさしいケトジェニックダイエットの教科書
体が生まれ変わる「ケトン体」食事法―――太らない、疲れない、老けない! 体と頭を「糖化」させるな
最強の油・MCTオイルで病気知らずの体になる! 認知症、糖尿病、うつ病予防&ダイエット効果も
まとめ
ケトジェニックダイエットは危険なのか?正しい知識で取り組めば激ヤセできる!いかがだっただろうか?
糖質をしっかりと制限して、脂質とたんぱく質をメインに摂取することで劇的にダイエットすることができる。
それが「ケトジェニックダイエット」なのだ。
体脂肪を減らしたいのであれば、「ケトンエンジン」を始動させるのが一番効率が良いのだ。
つまり、「ケトーシス」の状態を維持することが重要だ。
今現在太っていて、短期間で確実にダイエットに成功したいのであればまずは「ケトジェニックダイエット」から取り組むと良いだろう。
夏までに「ケトジェニックダイエット」でモテボディを手にいれるのだ!